
庭や畑の渋柿を何かに利用できないかと思っている人は多いですよね。
実際に庭で採れた渋柿を収穫して
柿渋を作ったのでその作り方の記録です。
柿渋の作りのきっかけ
裏庭にある柿の木。
いつ頃植えたのか聞いた事がないので
どれくらいの樹齢なのかわかりません。
おばさんが元気な間にちゃんと聞いておけばよかった‥
毎年夏の終わり頃から実りだし、
9月〜10月にかけてオレンジ色に染まってきます。
一年を通して暖かい沖縄では四季を感じる事が少ないけれど、
柿が実りはじめると、秋の訪れを感じるものです。
外見はとても美味しそうだし、
ついつい食べてみたくなるのです。
でも、おばさんが元気な頃も
美味しいよ〜とか聞いて記憶もなければ、
食べた記憶もなく。
数年前に、遊びに来た姪っ子が
「わー、柿だー!食べてもいい??」
と言って、
ワイルドにもぎ取り、
ワイルドに皮ごとガブリと囓ったところ、
「うわッ、まじー!!ペッ!!」
と、吐き出す始末。
あー、渋柿なのね。
と食べられない事が判明(苦笑)
それからと言うもの、
毎年、実は付けるものの、
食べられないからと放置していました。
泡盛をヘタにつけたり、そのまま漬け込んでおくと
渋みが消えて甘くなるとは聞くのですが、
今の季節はまだまだ暑くて
「漬け込んで放置」
に不安があって‥。
亜熱帯の環境で育つと、腐敗への恐怖感が強くて
何でも冷蔵庫へGO!の習慣が身についてしまっています(≧∇≦)
そんな愛情を注いでもらえていない柿ネタで素晴らしい出会いが!!
偶然、見てたテレビで
柿渋の復活に取り組む方々を紹介していました。
染物が大好きで
染料や塗料としての柿渋は知っていましたし、
家屋や家具、小物の塗料として10kgの柿渋を取り寄せ、
少しずつ塗る作業も進めているところです。
柿渋の作り方の工程も紹介していたのですが
作り方というより、原料となる柿の話を聞いてアンテナがピーン!!
柿渋作りには、渋柿が良いそうなのです。
えっ?!
裏の柿の木、渋柿ですけど。
もしかして、柿渋が作れるってことですか?!
無農薬の国産柿渋は、結構高いけれど、
体にも木にもやさしくて安心なので購入していました。
それが、もしかしたらうちの柿で作れるかも。
どうやって作るのか調べたいと思ったところで、
またまたアンテナがピーン!
農家さんの知恵をまとめた大切にしている本があるのですが
その本の中を探したところ、
ありました、ありました!「柿渋の作り方」。
もう、涙がチョチョ切れるほど感激しました!
柿渋の作りの参考にした本
こちらが参考にした農文庫さんの本です。
作り方を読んで、早速柿渋を仕込みました。
柿渋の作りの手順
柿渋の収穫から粉砕、浸水
青い柿をヘタごと傷つけないようにもぎ取り、
ビニール袋に入れて木槌などで叩き割ります。
砕いたた柿をポリバケツに入れて、
浸るぐらいの水を投入。
ここで使用するのは雨水や井戸水が良いとありました。
うちは井戸があるので、その水を使用しました。
発酵から濾過
密閉はNGなので、布をかけて2、3日放置。
1日に2回ほど揺すって空気を入れてあげます。
その時の気温にもよると思いますが
泡が出てきて、匂いがきつくなってきたら
古いタオルなどを使って絞り濾過します。
その後は、冷暗所や涼しい場所で放置。
11月下旬ごろに一升瓶などの容器に入れなおして保存。
残念なのが、
本にはいつ頃から使用できるかが未掲載(涙)
でも、テレビでは、2、3年熟成させると言っていました。
うちの濾過した柿渋です↓↓
15個の柿で作ったので量的にはかなり少ないです(´艸`)
11月下旬まではこのまま縁の下で放置。
2回目の発酵から濾過
11月になり、
9月に仕込んだ柿渋を絞る時期になりました。
約3ヶ月、冷暗所で保存とあったので、
密封はNGとのことだったので
細い目の網をかけて軒下に保管していました。
そして、3ヶ月後の様子がこちら↓
発酵が進んで、柿渋らしい深い茶褐色に。
香りも最初の頃のきつさは抜けて
ほどよい?発酵臭を醸し出しています。
今度は、ガラスの保存瓶に移し保管することに。
かなりのオリがあったので、
一晩そのままにして放置しました。
完成した柿渋
300mlほどの柿渋液が取れました。
小ぶりな15個の柿から搾取できたので量的にはこんなものなのかなと思います。
さらに2〜3年寝かせたのち使用できるようなので、瓶に年月日を書いて保管しています。
まとめ
少ない量ではあるけれど、実際に庭で採れた柿で時間をかけて作れたことが何よりも嬉しい経験になりました。
作ってみた感想は、手間はかからないけれど、発酵に時間のかかる塗料ということ。でも、うちのような古民家では使用したい塗料のひとつなので、今後も毎年せっせと仕込んでは自家製柿渋を増やしていけたらなーと思います。